株式会社ナウキャストの大野巧作様に取材をしてまいりました。インターンから入社にいたるまでの経緯や、エンジニアと人事の両方で目指している将来像についてお伝えしていきます!
大野巧作様。
東京大学大学院理学系研究科にて、素粒子理論を専攻。在学中いくつかのITベンチャーでインターンを経験し、機械学習を用いたプロジェクトに従事。2020年3月に大学院修了後、ナウキャストへ入社。主にPOSデータを取り扱うパイプラインの作成・管理、またそのデータの分析を担当する。趣味はAtCoderやKaggleのコンペ参加。KaggleではCompetition Masterを獲得したほか、複数のコンペで受賞歴あり。
ーー本日はよろしくお願いいたします!
早速ですが、現在の業務を教えてください!
大野:Finatextホールディングスの子会社であるナウキャストで、エンジニアとしてオルタナティブデータを扱う業務を行っております。またサブ業務として、Jr.HRというインターンの制度改善を行うチームに所属しており、新卒採用なども行っております。
ーー聞き慣れない言葉が出てきたのですが、”オルタナティブデータ”って何でしょうか…?
大野:端的に言うと、企業が出す決算書や公的統計などの代わりとなる新しいデータのことです。
例えば投資家の方は株の売買の判断のために企業が出す決算書などを参考にすることが多いですが、このようなデータは公表までに数週間から数ヶ月の時間がかかることがあります。そこでPOSデータやクレジットカードデータといったオルタナティブデータを利用すると、速報性をもって企業の足元の業績を予測したりすることができます。
ーーなるほど!
大野:その中でも、特にPOSデータと呼ばれるものを利活用する業務を行っています。
例えば、スーパーでお買い物をする時、商品のバーコードをスキャンするじゃないですか。そしたら『2020年の6月13日に500mlのお茶が1本売れました』っていう記録がデータベースに残るんですね。このようなデータがPOSデータなのですが、これらのデータを処理するシステムを作ったり、集めたデータを分析する、といった業務を行なっています。
ーー買い物の記録が残っているんですね! そのようなオルタナティブデータはどこに使われているんでしょうか?
大野:先ほどの例のように投資家の方々が使ったり、もっと身近な例で言うとニュースでも使われています。『コロナで巣ごもり消費が拡大している』とか、『オンラインショッピングが増えています』といった話が取り上げられることがありますよね。その根拠を示すために、フリップでデータを見せる時があると思うんですけど、それが弊社が算出した数値だったりします。あとは、日本銀行が経済状況を判断するために弊社のデータを使っていただくこともありますね。
ーーそんなところにも使われているんですね!!
大野:このようにナウキャストではさまざまなオルタナティブデータを活用したり、分析を進めている会社です。
ーーなるほど。普段テレビで見るデータは、ナウキャストが分析したものだったりするのですね! インターンの制度改善にも取り組んでいるということですが、こちらはどのような経緯で始められたのですか?